徹底分析シリーズ 研修医の素朴な疑問に答えます 病態生理を中心に
巻頭言
松永 明
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.833
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102213
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「研修医の素朴な疑問」は,本誌の定番シリーズである。先月からスタートした今回のシリーズは,生理学的な疑問を取り上げるものであるが,その中でも今月号では,多くの研修医が複雑で難しいと感じる病態生理の解説が中心となっているものを集めた。 心不全や睡眠時無呼吸などを合併する患者に対して,どのような周術期管理をすべきか,また頭蓋内圧亢進や急性腎不全などの術後合併症予防として何をすべきかは,上級医も丁寧に教えてくれるだろう。しかし,なぜそのような対処法をとるか,生理学的に解説されることは少ないのではないか。疾患や合併症の症状,予防,治療などはよく知っているが,その発症メカニズムとなると,途端に怪しくなるのは,研修医にかぎったことではないだろう。 病態生理がわかれば,その本質に迫る治療が可能になるはずである。本特集が,研修医にも,上級医にも,これまでのパターン化した治療から脱却するきっかけになれば幸いである。
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