徹底分析シリーズ デクスメデトミジンと鎮静
巻頭言
松永 明
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.201
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102061
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- 文献概要
デクスメデトミジンは,日本では,集中治療において投与後24時間以内に人工呼吸器から離脱が可能な患者の鎮静薬として2004年に発売され,ちょうど10年が経過した。2010年には24時間を超える長期投与が可能となり,また2013年に改訂された米国集中治療医学会の“集中治療室における成人患者の鎮静管理のためのガイドライン”においては,非ベンゾジアゾピン系薬物による鎮静や浅い鎮静が推奨されていることから,集中治療室の鎮静におけるデクスメデトミジンの重要性はさらに増している。加えて,2013年には「局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静」が適応追加となり,手術や各種検査におけるmonitored anesthesia care(MAC)でデクスメデトミジンが使用可能となったことで,麻酔科医には,より身近な薬物となった。
LiSAでは,2004年の徹底分析シリーズでデクスメデトミジンを取り上げているが,このタイムリーな時期に,デクスメデトミジンのこれまでのエビデンスや今後の利用の拡大について紹介すべく,再度取り上げることとした。
本徹底分析を前回の特集とあわせて,明日からの臨床にお役立ていただきたい。
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