症例検討 plan Aがだめなとき(後編)
巻頭言
松永 明
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.909
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200378
- 販売していません
- 文献概要
今回は気管挿管がうまくいかなかった症例,および硬膜外麻酔がうまくいかなかった症例の対処である。
気道確保困難が予測される場合,誰もがdifficult airway managementアルゴリズムを参考に,周到な計画を立て麻酔導入に臨むはずである。まずは確実性が高いplan Aを成功させたい。そのためにはどのような点に注意すべきか。そのうえで,最悪の状況に陥った場合,何を考え,どのようにクリアすべきか,詳しく述べてある。
硬膜外麻酔がうまくいかないことはよく経験する。その対処は,全身麻酔に切り替え,IV-PCAや末梢神経ブロックなどで術後鎮痛を図るのが一般的であろう。ただし,どのタイミングでplan Bに切り替えるか,また,どのplan Bを選択するかは,症例,施設の状況,などさまざまなことを考慮しなければならない。
今回の症例検討は,「plan Aがだめなとき」の対処だけではない。plan Aを成功させるコツについても詳しいので,これらを参考に,plan Aの確実性を高めるとともに,plan B以下もしっかり準備しよう。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.