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「教育」と聞いて「一部の物好きがやっていること」「臨床や研究が忙し過ぎてそんな暇はない」「大学病院だけの話(自分には関係ない)」・・・・なんて考えていませんか。でも少しお待ちください。
皆さんが医学部高学年になるまでの「麻酔科」「麻酔科医」のイメージは,「何をするのかさっぱりわからん」「麻酔科医って医者なの?」というものではありませんでしたか。少なくとも,筆者はそうでした。かつてのそんな学生が,今,麻酔科医として働いているのは,きっと,素晴らしい麻酔科学教育を受けてきたからだと思います。わけのわからない(?)「麻酔科学」に関心をもたせ,一生続ける価値のある,やりがいのある科だという確信を抱かせるのに十分な,熱い教育を。
教育は時代を越えて受け継がれてゆくものです。よい教育を受けた者は,同じ幸せを後輩にも与えたいと思います。残念ながら,あまりよい教育を受けられなかった者は,同じ不幸を後輩には経験させたくないと考えて後輩に接します。私たちが受けてきた麻酔科学教育を,さらによい形にして,将来麻酔科医になるかもしれない医学生たちに伝えたい,特に医学生に麻酔科の真の姿・やりがい・奥深さを伝えるには臨床実習の場が最適であるとの思いから,本徹底分析を企画しました。
本特集の後半では,教育に「熱い」先生方が,参加型実習を実践するうえでの具体的な工夫やコツを紹介しています。皆さんも施設の状況に応じて,活用できそうなものは是非取り入れてください。指導者と学習者がいるかぎり,大学病院でなくとも,あらゆる臨床現場が教育の場になり得ます。そして,自施設で成功した工夫や,失敗談,悩みなど,「教育」に関する現場の声を編集部にお寄せください。本特集を通して,LiSA読者の間に「教育実践のコミュニティー」が広がれば,企画者として望外の喜びです。
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