徹底分析シリーズ Rapid Response System(RRS)
小児METの導入と展望―小児特有の病態生理の深い理解が不可欠
川崎 達也
1
TATSUYA, Kawasaki
1
1静岡県立こども病院 小児集中治療科
pp.686-690
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101285
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日本の多くの病院では,患者が予期せぬ心肺停止に陥ったとき,Code blueが起動され心肺蘇生が行われる。当院でも長く「コール99」というCode blueシステムで急変に対応してきたが,不幸な転帰に至る例が散発したため,心肺停止に陥る前に,より早期の介入を目指して,2009年9月よりMETを導入した。
導入前に半年余りの時間をかけて,医療安全室とタイアップしながら筆者を中心として,過去の急変事例の分析,チーム編成と起動基準の策定,院内スタッフへのシステム周知とバイタルサイン評価の再教育などを実施した。METの導入と運営の過程には,筆者がオーストラリアへ臨床留学した際の経験が色濃く反映された。
本稿ではその一端を紹介するとともに,小児RRS/METの展望にも言及する。
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