徹底分析シリーズ 素朴な疑問―これにて13件落着!
巻頭言
稲田 英一
1
1順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
pp.207
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101152
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- 文献概要
医学部のBedside Learning(BSL)では,自己紹介を終えた後,まず「何か質問は?」と尋ねる。多くの学生はきょとんとしている。そこで,追い打ちをかけるように「疑問に思わない人に教えてもつまらないし,覚えもしないから,疑問があれば,みんなで考えて解決しよう」と言う。
実は,それから私の悪戦苦闘が始まる。それは,学生たちの持つ疑問の多くは,まさに“素朴な疑問”だからである。「麻酔薬はどのようにして効くのですか?」「なぜ,酸素のほかに亜酸化窒素が中央配管になっているのですか?」「なぜ,麻酔中の体温測定には舌下温を測定しないのですか?」等々。研修医たちの疑問となると,もう少しpracticalであり,答えやすいことが多いように思えるが,いざ理路整然と,わかりやすく教えるとなると苦労することも多い。指導者によって,解答内容が異なることもあり,研修医が混乱してしまうこともある。
そこで,今回も,研修医からよく聞かれる疑問について,指導者の先生方に解答していただいた。読者の皆さんには,まずタイトルを見て,自分なりの解答を導いてから本文を読み進めることを推奨する。
さぁ「素朴な疑問」のチャレンジを受けてみませんか。
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