症例検討 慢性心不全患者の麻酔
慢性心不全合併患者の麻酔管理のポイント
小田 利通
1
Toshiyuki ODA
1
1葉山ハートセンター 麻酔科
pp.240-244
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100610
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従来,心不全患者の麻酔管理にあたっては,心収縮力の低下を念頭において計画を立てていた。しかし最近,心収縮力が保たれている患者の心不全(HFPEF)に関心が高まっている。HFPEFは高齢者に多いため,今後HFPEFを合併した麻酔症例が増加することが予想される。
HFPEFは,心臓の拡張障害が主な病態である。今後,心不全を合併した患者の術前評価にあたっては,心臓の収縮性と拡張性を個々に評価して心不全の病態を特定し,それにもとづいて管理方針と管理方法を組み立てる必要がある。
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