症例検討 無痛分娩
巻頭言
角倉 弘行
1
1国立成育医療センター 手術・集中治療部
pp.673
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100369
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- 文献概要
前回無痛分娩の症例検討が組まれたのは1999年2月号のことである。それから8年が経過し,麻酔科医の間で無痛分娩をはじめとした産科麻酔への関心が高まりつつあるように感じられる。5月にカナダのバンフで開かれたSOAPと日本麻酔科学会のジョイントシンポジウムには,日本からも50名を越える参加者があり盛況だった。また5月号の徹底分析にもあるとおり,日本の産科医療を取り巻く環境は大きく変わりつつあり,今後は産科医療の集約化が進んでいくものと期待される。このような風潮のなかで,分娩の安全性と快適性を向上させるために麻酔科医が果たすべき役割はますます大きくなっていくものと思われる。
本症例検討ではさまざまな産婦を想定し,無痛分娩を実践されている方々にその対策を示していただくとともに,無痛分娩の奥深さもご紹介いただいた。無痛分娩は決して硬膜外麻酔のカテーテルを挿入するだけではないこと“Labor analgesia is not just about epidurals”をご理解いただければ幸いである。
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