徹底分析シリーズ 麻酔に関するガイドラインを知ろう
巻頭言
角倉 弘行
1
1国立成育医療センター 手術・集中治療部産科麻酔部門
pp.925
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100761
- 販売していません
- 文献概要
根拠にもとづいた医療evidence-based medicine(EBM)の概念の普及とともに,それを実践するためのガイドラインが数多く発表されている。その結果,臨床現場で何か議論になったとき,「どこどこのガイドラインにはこうこう書いてあります」という台詞がよく聞かれるようになった。しかし,ガイドラインを引き合いに出しながら,いつも思うのである。「ガイドラインは本当に診療の質を向上させるのだろうか?」,「ガイドラインはわれわれを守ってくれるのであろうか?」,「ガイドラインを遵守しなかった時にわれわれは責められるのだろうか?」と。
これらの疑問に答えるためには,まずはガイドラインの成り立ちを知り,そのうえで個々のガイドラインが制定された背景を知ることが重要であろう。
本徹底分析では,米国麻酔科学会(ASA)のガイドラインの制定作業を紹介していただいた後に,ASAから出されている3編のガイドラインの背景を解説していただいた。ガイドラインといかに付き合うかを考える参考になれば幸いである。
Copyright © 2009, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.