綜説
焦性葡萄酸代謝とVitamin B
水原 舜爾
1
1岡山大學醫學部生化學教室
pp.194-201
発行日 1952年4月15日
Published Date 1952/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905643
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KrebsのCitric Acid Cycle(C. A. C.)は猶未知の代謝過程を殘している。しかもこの未完成の箇所はVitamin B1酵素の作用する段階に於て特に著しく目立つている。その最も未知なるものはPyruvateが如何なる中間代謝經路を經てOxalacetateと合しCitrateを生ずるかと云う問題であり,他の一つはα-KetoglutarateからSuccinateに到る間である。
著者が專ら問題にしている箇所は前者であるが,後者について一言申し述べて置かねばならないことがある。それはGreen1)が豚の心臓から作つたCarboxylaseはa Ketoglutarateに作用してSuccinateではなく,Succinate Semialdehyde(formyl propionicacid)を生すると云うことである。
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