増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅰ.霊長類脳科学
a)遺伝子改変技術および関連技術を用いたマーモセットの脳科学・疾患研究
自家移植法によるヒト疾患モデルマーモセット作製
饗場 篤
1
,
阿部 由希子
2
Aiba Atsu
1
,
Abe Yukiko
2
1東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター動物資源学部門
2東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター動物資源研究領域
キーワード:
自家移植法
,
卵管内移植
,
CRISPR/Cas9
,
FMR1変異マーモセット
,
精神疾患モデル
Keyword:
自家移植法
,
卵管内移植
,
CRISPR/Cas9
,
FMR1変異マーモセット
,
精神疾患モデル
pp.390-391
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201548
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コモンマーモセットは小型霊長類で,ヒト疾患モデルを作製するのに適した実験動物である。近年,CRISPR/Cas9システムにより変異マーモセットの作製が容易となったが,飼育コロニーが小さい研究室などでは従来の発生工学的手法では変異個体を得ることが必ずしも容易ではなかった。筆者らのグループは,自然交配した雌の卵管から受精卵を回収し,ゲノム編集した直後に,同一個体の採卵を行った卵管内に移植するという自家移植法を開発した。
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