増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅰ.霊長類脳科学
a)遺伝子改変技術および関連技術を用いたマーモセットの脳科学・疾患研究
レット症候群モデルマーモセット
岸 憲幸
1
,
岡野 栄之
1,2
Kishi Noriyuki
1
,
Okano Hideyuki
1,2
1理化学研究所脳神経科学研究センターマーモセット神経構造研究チーム
2慶應義塾大学医学部生理学教室
キーワード:
レット症候群
,
MECP2遺伝子
,
マーモセット
,
ゲノム編集技術
Keyword:
レット症候群
,
MECP2遺伝子
,
マーモセット
,
ゲノム編集技術
pp.386-387
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201546
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レット症候群は主に女児に発症する神経発達障害であり,X染色体上のmethyl-CpG binding protein 2(MECP2)遺伝子の変異によって生じる。マウスモデルによりMECP2の機能やレット症候群の病態解明が進んできた一方,霊長類との脳構造・機能の質的な違いによりモデル動物としての限界も指摘されるようになってきた。本稿では,ヒト患者の病態を忠実に再現する霊長類モデルの開発,解析,展望について述べる。
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