増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅰ.霊長類脳科学
a)遺伝子改変技術および関連技術を用いたマーモセットの脳科学・疾患研究
アルツハイマー病マーモセットモデルの作出と解析
笹栗 弘貴
1
,
佐々木 えりか
2
Sasaguri Hiroki
1
,
Sasaki Erika
2
1理化学研究所脳科学総合研究センター認知症病態連携研究ユニット
2実験動物中央研究所マーモセット医学生物学研究部
キーワード:
マーモセット
,
アルツハイマー病動物モデル
,
アミロイドβ
,
タウ
,
ゲノム編集
Keyword:
マーモセット
,
アルツハイマー病動物モデル
,
アミロイドβ
,
タウ
,
ゲノム編集
pp.384-385
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201545
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これまで,アルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)の基礎研究において中心的な役割を果たしてきたマウスとヒトの間には,生物学的特徴に大きな種差がある。小型の霊長類であるコモンマーモセット(図)は,遺伝学的,脳構造・機能的にもヒトに近く,様々な複雑な認知行動をとることからAD研究により適した動物であると考えられる。本稿では,マーモセットの生物学的特徴や,最近筆者らが作出,解析しているADマーモセットモデルに関して概説する。
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