今月の主題 アルツハイマー病の最近の進歩
各論─診断・治療・予防
アルツハイマー病の早期診断法
瓦林 毅
1
,
東海林 幹夫
1
Takeshi KAWARABAYASHI
1
,
Mikio SHOJI
1
1弘前大学大学院医学研究科付属脳神経血管病態研究施設脳神経内科学講座
キーワード:
amyloid β protein
,
タウ
,
MCI
Keyword:
amyloid β protein
,
タウ
,
MCI
pp.281-288
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101549
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アルツハイマー病(AD)の早期診断にはMRI,PET,SPECTなどの画像診断や脳脊髄液のバイオマーカーが有用なことが示されている.脳脊髄液amyloid β protein(Aβ)42の低下,タウおよびリン酸化タウの上昇がADの診断およびADの発症予測に有用であることが確立された.特にタウとAβ42の組み合わせは有用である.Aβの小さな凝集体(Aβ oligomer)がADに特異的なマーカーとして注目されている.最近は脳アミロイド画像との比較検討から,軽度認知障害からADへの移行だけでなく,認知機能の全く正常な人からの発症前診断が可能になってきている.
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