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特集 スポーツ科学—2020オリンピック・パラリンピックによせて
格闘技系競技におけるハイパフォーマンススポーツ研究—レスリングと空手に関する医・科学研究
High performance sports research in wrestling and karate
山下 大地
1
Yamashita Daichi
1
1国立スポーツ科学センタースポーツ科学部
キーワード:
体組成
,
体力
,
減量
,
試合分析
Keyword:
体組成
,
体力
,
減量
,
試合分析
pp.226-231
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201161
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2020年東京オリンピックを間近に控え,競技スポーツへの関心が日に日に高まっている。日本はこれまで,特に柔道やレスリングなどの格闘技系種目が多数のメダルを獲得しており,2020年東京オリンピックでは更に多くのメダル獲得が期待されている。今回初めて採用される日本発祥の競技である空手も,複数メダルの獲得が期待されている。格闘技では多くの種目が体重階級制を採用しており,身体的特性が公平になるように配慮されているが,同一階級でも少しでも相手より優位に立とうと体脂肪量を極限まで減らして筋量を増やし,体力要素を充実させる。また,計量時間,試合時間に合わせて過酷な減量および計量後の増量を試みる者も多い。
このように卓越性を追求し続けている世界においては,人間の可能性を少しでも広げるために医・科学的な情報を用いた分析が多くなされてきた。本稿では,第1回の1896年アテネオリンピックより採用されているレスリングと,第32回の2020年東京オリンピックより新たに採用される空手について,競技力向上に資する医・科学的知見を紹介する。
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