Japanese
English
特集 ハイリスク疾患による体力消耗状態
特集にあたって―特に「重症ハイリスク疾患による全身体力消耗状態」の概念について
Introduction to the Special Topic, with Emphasis on the Concept of “General Deconditioning due to Severe High-risk Diseases”.
上田 敏
1
Satoshi Ueda
1
1東京大学リハビリテーション部
1Central Rehabilitation Service, University of Tokyo Hospital.
キーワード:
ハイリスク・体力消耗状態
,
体力
,
悪性腫瘍
,
臓器不全
Keyword:
ハイリスク・体力消耗状態
,
体力
,
悪性腫瘍
,
臓器不全
pp.323-324
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106048
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- Abstract 文献概要
本特集は,はじめ「重症ハイリスク疾患による全身体力消耗状態のリハビリテーション(仮題)」として企画され,執筆者各位にもそのように御依頼したものである.しかし,このままでは特集のテーマとして掲げるにはあまりに長すぎるので,一言でこの内容を言い表せるような適切な言葉がないかと捜し求めてきた.しかし期限がせまっても良い言葉がなかなか見つからず,結局やむをえず最終段階で原案を多少縮めただけで「ハイリスク疾患による体力消耗状態」とすることにしたものである.この場合「(重症)ハイリスク疾患」とは疾患レベルの特徴を規定する言葉であり,「(全身)体力消耗状態」とは障害レベルの特徴,すなわち主たる機能障害が麻痺や関節拘縮ではなく,「体力」というリハビリテーション医学では比較的最近注目されるようになったものであることを示している.このように今回のテーマは疾患と機能障害との両方から規定されているものであり,本来ひとつの言葉では言い表せないものであったともいえる.その意味では,もっとも短く言い表したとしても「ハイリスク・体力消耗状態」がせいぜいであろう.
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