焦点1 患者さんの合意に基づいた「服薬自己管理」
精神遅滞や器質因を持つ患者にも適用できる服薬自己管理指導―「服薬自己管理プロトコール(Medication Self-management Protocol;MSP)」の作成とその実践
居石 由紀
1
,
家老 早紀
1
,
岩瀬 利郎
2
,
古田 龍太郎
2
,
荒木 とも子
1
,
斉藤 正男
1
,
山内 俊雄
2
1埼玉医科大学付属病院看護部(神経精神科センター6階病棟)
2埼玉医科大学精神医学教室
pp.47-51
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900424
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はじめに
精神科慢性期病棟においては,急性期と異なり患者の社会復帰ということが治療上の最終目標としてあるが,そのためには症状の再発を防止するための服薬コンプライアンスの向上が必要不可欠である。しかし実地診療上は家族が服薬管理の責任を持てないことも多く,患者自身にいかにして服薬の自己管理能力を身につけさせるかということも,精神科診療上の大きな課題であると考えられる。
今回我々が経験した精神遅滞や器質因を持つ患者への服薬自己管理指導の症例を挙げ,その経験を基に作成した「服薬自己管理プロトロール」を紹介し,提唱してみたい。
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