特集 精神科×内科—患者と家族を支えるために知っておきたい見えない“こころ”のこと
特定の疾患や状況への対応
器質因がはっきりしない身体疾患患者への対応—慢性疼痛を例に
富永 敏行
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学
キーワード:
慢性疼痛
,
身体症状症
,
認知行動療法
Keyword:
慢性疼痛
,
身体症状症
,
認知行動療法
pp.1045-1049
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620071045
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎身体症状症では痛みに対する認知,感情,行動の偏りが特徴である.既存の身体疾患に身体症状症が併存している場合は,身体症状症への対応も行う.
◎「機能的な症状」や「体と心の相互作用」を患者が理解しやすい言葉で伝える.
◎多因子論でとらえ,痛みに悪影響を及ぼしているものを減らすことを目標にする.
◎精神科への紹介時,睡眠障害や気分の落ち込みなどをとっかかりにすると患者も比較的受け入れやすい.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.