FOCUS
服薬自己管理ファイルを使用した服薬支援―入院が長期に及ぶ当事者の可能性を伸ばす服薬自己管理を目指して
赤路 勇
1
,
柏原 幸治
1
,
片田 由美
1
1医療法人稲門会いわくら病院
pp.37-45
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100792
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慢性期病棟での挑戦
当院では服薬自己管理を進めてきましたが、服薬の必要性をある程度理解している方や、退院後も安定した服薬ができることを前提とした、比較的生活水準の高い当事者が対象でした。そのため、服薬自己管理をしている方は、全当事者の10分の1程度でした。
また、今までの慢性期病棟では、「薬は看護師に促されているから飲んでいる」と、薬は飲まされるものだという意識をもった当事者の方が多くいました。そのため、入院が長くなるほど、服薬への理解も生活水準も低くなり、先の見通しが立たないという悪循環もありました。
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