連載 精神看護ボストン・レポート④
患者の権利擁護―Patients' Advocacy
三原 晴美
pp.60-66
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900207
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権利擁護の歴史
精神病患者のあまりにも非人道的な扱いに心を痛めたフィリップ・ピネル(Philippe Pinel)がフランスで精神病患者の手足にかせられた鎖を除去させたのは1795年のことでした★1。それと同じ頃,イギリスのヨーク市では,ウィリアム・ターク(William Tuke)が精神病患者のために休養所を1796年に開き,患者をお客さんとして丁寧に扱いました。拘束などは使用せず,庭園で作業したり,休養したりする精神療養を勧めました。アメリカ人のドロシア・デイクン(Dorothe Dex)は,イギリスのタークの休養所を見学し,帰国後,32の州立精神療養所,サナトリウムを開設しました。
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