連載 現場に技あり!④
よるべない不安を抱きとめる―急性期ケアで身体に触るということ…その2
萱間 真美
1
,
沢山 正
2
1東京都精神医学総合研究所医療看護研究部門
2東京都立松沢病院
pp.56-59
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900205
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今月のシーン
Kさんは,21歳の男性。スリランカから単身来日し,肉体労働を提供していた。2か月あまり雑居部屋で12名での生活を続けていたところ,突然大声をあげたり,全裸になる,便器に顔を突っ込むなどの滅裂な行動,奇異行為が見られるようになったため,警察通報による措置入院となった。入院時は昏迷状態で発語がなく,疎通の取れない状態であった。入院後6日間はハロペリドールの点滴を受けたが,その後,精神運動興奮が強くなり,保護室に隔離された。入室後も女性スタッフに対して抱きつこうとしたり,衝動的な行動が見られた。
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