特集 小児予防救急――病気やケガを未然に防ぐ仕組みづくり
[コラム]「アドボカシー(advocacy)」を体感する
清水 直樹
1
1聖マリアンナ医科大学小児科学講座
pp.730-730
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002636
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アドボカシーの精神は,社会的弱者の最たるものである子ども,それも主に病児を相手にする小児医療においては,旧来からその根底に流れるものでした.わが国でも最近になってようやくアドボカシーという言葉が市民権を得て,小児科専攻医の教育のなかでも用いられる機会が増えてきました.しかしこれは,医学生教育の頃から,小児に限らず,病者と接する医師の基本的精神として教育されるべき概念ではないでしょうか.とはいえ,この言葉を覚えたり,それが社会的弱者の代弁・擁護という意味であるということを覚えたりしたところで,それだけで医学生や専攻医の糧になっているとは,とうてい思えません.
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