連載 何を伝えよう,どう伝えよう:新カリ時代の具体策1
学生を解き放す授業をめざした
餅田 敬司
1
1近江八幡市立看護専門学校
pp.76-77
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900017
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学生を傾聴呪縛から解放させる
患者の幻覚・妄想は,肯定も否定もしてはいけません―ここにつまずく学生は多い。ほとんどの学生か,患者の話を素直に一所懸命に聞く。そうして,学生は順調に情報収集し,実習は進んでゆく。しかし,ひとたび妄想ではないかと思われる内容が出てくると,学生の頭のなかは真っ白になる。学生は,妄想の内容を聞きつづけることは妄想を肯定することになるのではないだろうか,でも,どう返事をすればいいんだろう,と悩むわけである。学生は患者の状態悪化をいつも危惧しているのだから,妄想の話を聞くとパニックになるのも当然である。
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