Scramble Zone
男子学生による「エイズの授業」
百々 雅子
1
1国立国際医療センター病院附属看護学校
pp.398-402
発行日 1999年5月25日
Published Date 1999/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
筆者はいくつかの看護学校で社会学と英語を教えている.社会学であろうと英語であろうと,学習内容を身近なものと感じ,より深く理解してもらうためには,学生の授業にたいする積極的な参加が不可欠である.しかし,ともに教養的な科目であるために,学生の方は,いきおい力を抜きがちになる.そこへもって,一方的な講義やテキストの読解という形式をとれば,「講師の声というBGMつき昼寝時間」か「クラスメートとの楽しいおしゃべり時間」を提供してしまうのは請け合いである.
HIV/AIDSは,いうまでもなく現在進行しつつあることがらである.そこで筆者の授業では,学生がHIV/AIDSに関する現在の動きを調べてきて授業中に報告するという参加の仕方を奨励している.英語の授業では,もちろん,テキストとなる英語の教材は使用しているが,これに加える形で上記の報告を募っている.報告は日本語の内容でもいいし,またグループでの発表でもよい.これは,報告内容の幅を広げたり,共同研究ができるようにして,結果として学習テーマであるHIV/AIDSの理解が深まればよいとの筆者の考えによるものである.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.