Scramble Zone
学生が主となって授業計画を立案し実施する能動的授業の効果
山之内 由美
1
,
筒井 洋一
2
1パナソニック健康保険組合立 松下看護専門学校
2前 京都精華大学人文学部
pp.824-830
発行日 2016年10月25日
Published Date 2016/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200608
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はじめに
看護基礎教育においては,自ら適切に判断し,行動できる看護師を育成するために,講義や演習などの学習活動を通し,臨地実習の場で活用できる知識・技術を習得している。しかし,実際の臨地実習指導において「学内で講義や演習を通して学習したことが看護実践に活かされていない」と感じることが,年々強くなっていた。90分間,座って教員の話を聞く講義や提示された内容で行う演習がまさにそうであった。教員が質問すると「先生がやっていた(説明していた)から」と答える学生の姿を思い浮かべたとき,学生がもっと目的をもって授業に取り組むことが,結果として看護実践において活用できる知識・技術になるのではないか,学生がもっと参加できる授業をしたいと願うようになった。
そこで,2013年より,授業目的にしたがって教員が内容や方法を決定する「教員が主となって行う授業」から,授業目的にしたがって学生が学ぶ内容や方法を決定し,学習を行う「学生が主となって行う授業(能動的授業)」へと変更した。
これによって,クラス全体と学生1人ひとりが目標をもち,その達成のために行動できるようになった。以下,この取り組みの効果について説明する。
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