書評
「子どものための精神医学」
畑中 麻紀
pp.468-469
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200397
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予測がつかない(でもたまに面白い)毎日だから
はじめまして、自閉症スペクトラム男子の母で翻訳家の畑中麻紀と申します。うちの息子はアスペルガー症候群、つまり本書『子どものための精神医学』におけるC領域の人。
小学校・中学校と普通級に在籍しながら通級指導学級にも通い、普通科の高校を卒業して大学に入学。大学生となると発達論的にはもう、子どもの域ではないけれど、本書を読んで、そうか!と腑に落ちたのが、すべての子どもは発達の道を歩んでおり、「自閉症スペクトラムのなかに分布する子どもたちもそうで、スペクトラムのなかのひとつの場所にとどまったままではない」(225頁)という「発達の歩みのスペクトラム」の項だ。
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