特集 “精神看護”という、一見外側からは見えにくい学問を、学生にどうやって教えるか。
金沢医科大学の実習の工夫—プロセスレコードとコンコーダンスに焦点を当てて
田中 浩二
1,2
,
長谷川 雅美
3,4
,
長山 豊
5
1金沢医科大学看護学部
2金沢医科大学大学院看護学研究科
3前・金沢医科大学看護学部
4現・新潟県立看護大学精神看護学
5金沢医科大学看護学部精神看護学
pp.326-333
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200375
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実習中にプロセスレコード発表会をする
実習中は毎日がプロセスレコード
精神看護学実習では、患者さんとの相互作用を通して相手や自己を理解することが大切です。そのため本学では、実習中にプロセスレコードを2回書くようにしています。実習中の日々の記録も、問題解決型の様式ではなく、学生のかかわりと患者さんの反応を具体的に書くことができるようなものになっています。ですので、本学の精神看護学実習では、毎日プロセスレコードを書いているようなものだと思います。
記録用紙には枠がありません。初めは何を書いてよいのかわからず戸惑う学生もいますが、会話したことや観察したことを第三者にも状況が伝わるように詳細に書くように指導すると、臨場感のある記録ができるようになります。このような記録ができると、その場に居合わせなかった教員や臨地指導者にも、患者さんのことがよくわかります。
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