特集 精神科ならではのファーストエイド(応急処置)と、とっさの声かけ
ケース⑨アルコール依存症患者の吐血/⑩アルコール依存症患者の離脱症状(振戦せん妄)/⑪身体拘束がきつすぎたことによるうっ血/⑫多飲症による低ナトリウム血症/⑬倒れているところを発見。呂律不良である例/⑭オムツを異食した/⑮喉に食べ物が詰まった(意識あり)/⑯喉に食べ物が詰まった(意識消失)
三上 剛人
1
,
中村 創
2
1吉田学園医療歯科専門学校救急救命学科
2医療法人資生会千歳病院
pp.346-363
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200247
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状況
40代前半の男性(アルコール依存症)。酩酊状態で自宅周辺の道端で倒れているところを近所の住民が発見し、通報。当初総合病院の救急外来に搬送された。精神科に受診歴があったことから23時に救急外来から精神科病棟への医療保護入院になる。意識レベルはJCSⅡ-10であった。特に目立った外傷がなかったので個室にベッドを用意し臥床して経過していた。患者は臥床後すぐに入眠した。5時の巡回時、ベッド上でもぞもぞ動く患者を発見したため意識レベルを確認するために声をかけると、看護師のほうを見上げ起き上がろうとした。その直後吐血した。
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