特集1 使える!理論とモデル
理論とモデルを「使いこなす」には
萱間 真美
1
1聖路加看護大学精神看護学
pp.5-11
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101172
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「理論」は3D眼鏡のようなもの
あなたが毎日臨床で直面する現象は、あなたにだけ起こる特別なものなのだろうか。それとも、ある条件がそろえば誰もが出会う可能性があり、それが起こる前に予測することが可能なのだろうか。
「理論」というと、難しい言葉に聞こえるが、理論は、一見つながりも脈絡もなく起こっているようにみえる現象を「ある原理・原則によって統一的に、だれにでも納得できるように説明する」(『漢語林』大修館書店)ことであり、道具のようなものだ。3D映画を見るときに眼鏡をかけるように、その道具を持っていない人には見えないつながりや現象が起こる理由が、見えるようになる。そしてさらに、どんなことをすれば何が起こるのか、ある程度予測することができる「実践の指針となりうるもの」(同書)でもある。
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