連載 「身体と薬」をめぐる見逃せない情報・3
水中毒の原因として疑われる「アンギオテンシンII」
長嶺 敬彦
1
1清和会吉南病院・内科
pp.97-106
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100510
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精神科で多飲は厄介な問題です
精神科入院患者の約20~30%は多飲傾向にあり、約3~5%は水中毒であるといわれています。水を飲みすぎるとなぜ悪いのでしょうか。多飲による有害事象を考えてみましょう。表1を見てください。
腎臓で処理できる量を超えて飲水すると、電解質異常が起こります。水を大量に飲むと、血液中のNaなどの電解質が薄まります。著しい低Na血症は、意識障害やけいれんを起こします。
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