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精神病者のmegasigmoid/水中毒
The megasigmoid syndrome in psychotic patients./Irreversible brain damage after water intoxication.
Kraft, E.
,
Finby, N.
,
Egidio, P. T.
,
Glenn, J. S.
pp.1000,1012
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202121
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S結腸・直腸に限局した,慢性拡張,大量の糞便貯留,便秘が精神神経病者に好んで見出される。著者らはN.Y., Northport, Veterans Adm. Hosp. 30年間に15例を見出した。症状は35-84歳の間に発来したが,多くは60歳以後。精神病学的にはpsychotic reaction 11,酒精精神病,脳炎後遺症など。神経学的には知能障害,脳動脈硬化,parkinonism,多発硬化症,amyotr. L. s,など。こうした精神神経症状におおわれ,mega—sigmoid症状は少ないことが,普通だが,鼓腸を伴う腹部膨満,肛門括約筋弛緩と失禁,著しい便秘。軸捻転その他閉塞を合併してイレウス症状を,また穿孔して腹膜炎を招くことあり。拡張したS結腸の潰瘍形成は稀れならず。拡張した結腸は粘膜萎縮,出血,粘膜下層fibrosis,筋層肥厚,潰瘍形成,慢性炎,ganglion cellsはよく保存さる。レ線ではS結腸のガス・糞便によく拡張,ついに腹部全体にひろがり,横隔膜を圧迫挙上す。Ba注腸でmegasigmaは明瞭であるが,3型を区別しうる。したがつて,S結腸捻転,その他を鑑別しなくてはならぬ。相当高度に拡張するまで症状が乏しい。発見したら早く手術療法を行なうのがよい。そうしないとイレウス・腹膜炎などを合併する危険が多い。
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