連載 この本に注目
『「心理テスト」はウソでした。受けたみんなが馬鹿を見た』
心理学者さんごめんなさい
坂田 三允
1
1日本精神科看護技術協会
pp.100
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100150
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巷には心理テストがあふれている。人生に成功するために、あるいは恋愛を成就するためにどうすればよいかを考える第1歩として、まずは心理テストをやってみようというわけだ。仲間うちで「ああでもない、こうでもない」と言いながら、それをやるのは結構楽しいかもしれない。会話が盛り上がり、ひとときの社交の場を演出するにはもってこいの道具にもなり得るだろう。だが、心理テストによって自分の将来が決まってしまうとなったら、楽しい気分などどこかに吹き飛んでしまうに違いない。
本書で検証されるのは、そのような入社試験や適正検査に用いられる心理テストの類である。「就職、カウンセリングなどの機会に、心理テストを受ける人は年間100万人以上、もしかすると500万人程度に達するかもしれない。(中略)ほとんどの人は神経質に考えないが、心理テストの結果によっては人生が左右されることもある」と、本書の前書きには述べられている。
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