特集 在宅だからICF(国際生活機能分類)!―「生活を支える」を具現化する
―【事例報告❶訪問看護師の立場から】―終末期でも全介助でもデイサービスへ―本人だけでなく、家族支援にも
武田 保江
1,2
,
増子 栄子
3
,
中島 朋子
3
1目白大学看護学部看護学科
2目白大学メディカルスタッフ研修センター
3東久留米白十字訪問看護ステーション
pp.111-116
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102717
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筆者は現在、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育課程に携わっており(p.132)、脳卒中患者の急性期・回復期・維持期において、一貫したプロセス管理とセルフケア能力を高めるための計画的な回復支援の実践をめざしています。脳卒中ではさまざまな機能障害により生活が不活発になりがちです。そこで、回復支援に向けた看護を提供するために、本教育課程では、障害に関する新しい概念として生活機能を重視するICF(国際生活機能分類)を学習します。
研修生のほとんどが初めてICFを学ぶため、筆者自身どのように教えるか模索しているところでした。そこで大川弥生医師(p.131)に依頼し、ICFの勉強会を企画し開催したとき、維持期の看護を学ぶための実習先のひとつである東久留米白十字訪問看護ステーション(常勤換算5.8名)から、訪問看護師の増子栄子さんと中島朋子所長、そしてケアマネジャーさんの3名が参加くださいました。これをきっかけに、1人の訪問看護師がICFに出会い、これを活用することで事例を捉え直し、大きな気づきを得るプロセスに立ち会うことができました。本稿では、その経過と事例を報告することで、訪問看護におけるICF活用の可能性について考えてみたいと思います。
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