特集 成人の「発達障害」を理解する
発達障害の正しい理解と援助の考え方
堀内 桂
1
1大阪市立心身障害者リハビリテーションセンター
pp.731-736
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101151
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発達障害とは
ここ数年,医療や福祉の現場で,発達障害という言葉を聞く機会が急に増えた。発達障害というと,一般的には乳幼児期にみられる心身発達の遅れや異常を意味する。しかし近年,医療や福祉で発達障害という用語を使う場合,2005(平成17)年に制定された発達障害者支援法(以下,支援法)に明記された発達障害を指すと考えたほうがよい。
支援法に定義された発達障害は,自閉症やアスペルガー症候群を含む広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害の3つとその周辺群である。支援法では,これらは脳機能の障害によるとされている。この3つの発達障害については,それぞれに世界的な医学的定義がある。
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