連載 私達を育ててくれた事例・7
援助の考え方
久常 節子
1
1福井県立短期大学看護科
pp.823-828
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205788
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保健婦活動の手がかりを求める行動が,職場づくりに反映され,開かれた関係が事例への取り組みの中で育つにしたがい,看護の対象と援助の考え方が体験的理解として生まれはじめ,同時に自分たち看護者も,スーパーマン的存在ではけっしてなく,対応能力に限界性をもち,非力な存在であるということを認めることで,自分たちを看護者としてととのえる方策としての場づくり,つまり,生活の場に専門技術を活かしていく学習や援助者自身の葛藤を受けとめ,対象の拒否する意味や今後の方針が見通せるための場がとられていくまでを,前回までに述べてきた。
今回は,対象の考え方と,それに伴う援助の考え方を整理してみたい。
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