特集 介護職と医療職の連携―「医行為外」問題から考える
介護職の思いを伝える―介護研究会主催パネルディスカッション「介護職と医療・訪問看護職の協同」より
安達 マツ子
1
1介護研究会
pp.558-562
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100847
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
今日,私がこの場に立ちましたのは,患者さんや家族の方々,介護職・看護職の方々にお伝えしたいことがたくさんあるからです。私は,1991(平成6)年に初めて,在宅で療養中のALSの患者さんに出会いました。その方は「延命措置は絶対に採らない」と最後の最後までご自分の意志を通され,私はその壮絶な闘病の姿と家族の葛藤を介護職としてつぶさにみてまいりました。その後も仕事を続ける中で,5人のALSの患者さんの介護にかかわりました。ALSの患者さん以外にも,痰の吸引が必要な特定疾患の患者さん,20代で亡くなられたミトコンドリア病の方など,難病の方々の介護は印象深く,何年経っても忘れることはありません。1988年からヘルパー,1999年に介護福祉士の資格を取得した後も,介護の仕事を続ける中で思うのは,たとえ今は元気でも誰もが明日はどうなるのかわからないということです。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.