連載 福祉部門で働く医師からの手紙
介護職・看護職のメンタリティ
牧上 久仁子
1
1豊島区中央保健婦福祉センター在宅保健医療
pp.486-488
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901722
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わたしの職場の保健婦さんたちが取り組んでいるテーマのひとつに「老人虐待」があります.
まだあまり表面化していない問題ですが,彼女たちが訪問看護婦さんやヘルパーさんから「痴呆のおばあちゃんの手足に転んだりぶつけたりしたにしてはおかしいアザを見つけたんだけど,どう思う?」というような相談を受けたことがきっかけで始まりました.虐待を疑われた個々のケースとかかわる中から,共通にみられる家族間の人間関係の複雑さ(彼女たちは“家族の風通しの悪さ”と表現することが多いのですが…)に気づき,家族を一つのシステムととらえて介入していらっしゃる遠藤嗜癖研究室の遠藤優子先生を講師にお迎えして事例検討を中心とした継続的な研修を行ってきました.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.