特集 在宅をめぐる「食」の話題
【訪問栄養食事指導の実例から】
介護食の考え方と5段階食事法―見た目もおいしく家族と同じ献立を
齋藤 郁子
1
1愛全病院栄養科
pp.938-948
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100588
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5段階食事法を利用した介護食
高齢になると,①十分に噛めない,②入れ歯が合わない,③脳卒中の後遺症で舌の動きが悪い,④嚥下に時間がかかる,⑤むせる,⑥食べ物を認知できない,⑦飲み込みを忘れるなどの理由から,食事が困難な患者さんをしばしば見かけます。そういった状況の中で,患者さんの機能を考慮した食事準備に苦労している介護者も多いと思います。
こんなとき,5段階食事法による食事作りのためのフローチャート(図1)が役立ちます。5つのステージに合わせて調理法を工夫することで,基本的には家族と同じ献立が可能となります。その日の体調や意識の状態も食事に影響を与えますので,調子の悪い日はステージを3から4などに変えるとよいでしょう。また,しっかり覚醒してから食事にすることも重要です。
以下に各ステージについて概説します。
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