特集 在宅をめぐる「食」の話題
【訪問栄養食事指導の実例から】
③栄養指導の介入により褥瘡が改善
髙﨑 美幸
1
1東葛クリニック病院栄養部臨床栄養科
pp.935-937
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100587
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■基本情報(担当栄養士:髙﨑美幸)
●患者名:Tさん(70代,女性)
●主たる傷病名:鉄欠乏性貧血,低栄養,褥瘡(両大転子部,仙骨,背部),神経因性膀胱,尿路感染症,糖尿病
●訪問開始:2003(平成15)年4月
●生活プロフィール:2003年3月7日から4月17日,高度貧血と褥瘡治療目的の入院加療後,環境改善のため息子家族と別居し,夫婦2人のアパートでの在宅生活開始。本人は寝たきりであり,調理・買い物は,ヘルパーに依存することとなるが,偏食が激しく,また咀嚼・嚥下機能の低下もみられたため,摂取量の確保が困難であった。また,経済的にも嫁が生活費すべてを管理しており,経済的制約も多くあった。
●主たる介護者:夫,ヘルパー
●在宅医療の状況
・医師訪問診療:1回/週
・訪問看護 :4回/週
・ホームヘルプ:5回/週
・訪問入浴 :1回/週
●ADL等の状況
移動:全介助,車椅子坐位を勧めるが意欲がなく,ベット上でほとんどを過ごす
排泄:オムツ使用
更衣:全介助(ヘルパーと夫が協力して,日中または夜のケアで実施)
保清:陰部洗浄は毎朝実施。週1回訪問入浴サービスを利用
●意識レベル:明瞭
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