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はじめに
ぱざぱネットの活動について
数年前から,横浜市内で重症心身障害(重心)児者の親の会が複数立ち上がり,各地で活動しはじめていた。重症心身障害を持つ子どもと家族を支えるためには,それらの会をつなぎ,協力し合っていく必要があると感じたことから,2001(平成13)年7月に,親の会の連絡会を組織し,活動を開始した。それが「横浜重心グループ連絡会~ぱざぱネット~」である。現在14団体,約200人が参加している。
ぱざぱネットのぱざぱとは,フランス語のpas á pas(一歩一歩)であり,重症心身障害児者を一歩ずつ支えるネットワークという意味からつけた名称である。
ぱざぱネットは,重症心身障害および肢体不自由児者と家族の,地域における普通の暮らしを実現するために,協力し合うことを目的としている。具体的には,情報交換,勉強会,行政への要望のまとめ,福祉局・教育委員会との話し合いなどの活動を行なっている。
この連絡会を組織したことによって,必要な情報を共有することができるようになった。また,行政に対して,個人や少人数ではなかなか伝えられないことも,会として伝えていくことができるようになった。現在,年に1回行政に対して会として要望を伝え,それに対する話を聞く機会を持っている。福祉や教育行政の担当者と直接話をすることが可能になったことは,重要な意味があったと感じている。また,新たな福祉施策についての説明会の開催なども,ある程度人数がまとまったことによって,実施しやすくなった。
重心の親は,日常の介助負担が重いので,インターネットの利用などで,活動上の大変な部分はできるだけ少なくし,効率的な活動ができるように工夫している。
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