霞ガ関だより
重症心身障害児(者)病棟について
pp.86-88
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203073
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ここ数年来,大きな社会的問題としてとりあげられている重症心身障害児(者)対策の一環として,昭和41年度から全国10か所の国立療養所の中に,重症心身障害児(者)を収容する病棟(全国で480床)が新設され,昭和42年1月からその受け入れが始まった。さらに,昭和42年度中には10余か所の国立療養所に560床分の病棟が新増設される予定になっており,43年度以降においても,年次的に増床計画がたてられている。
ところで,重症心身障害児(者)病棟を考えるためには,まず,この施設の性格を知っておく必要があろう。重症心身障害児(者)を収容する施設とは,医療法でいう病院であり,し体不自由などの身体障害が重度で,かつ重度な精神薄弱を二重,三重にあわせもついわゆる重症心身障害児(者)を入所させて,療育を行なうために必要な設備および機能を有する施設であり,すでに,数年前から島田療育園(東京),びわこ学園(滋賀)等の民間施設が発足し,全国で12か所(42年3月末)が運営されているが,41年度からは国立療養所においても重症心身障害児(者)を受け入れることになったものである。
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