特集1 小児訪問看護への期待
訪問看護を必要とする小児の地域での暮らしを支えるために―小児訪問看護研修を企画して
近藤 政代
1
1横浜市港北区福祉保健センター福祉保健課
pp.192-199
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100098
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はじめに
地域で暮らしていく上でのさまざまな困難
高度専門医療の進歩に伴い,以前には助からなかった超極小出生体重児や障害をもった新生児が救命されるようになり,医療機器を装着し,また医療処置を継続しながら,在宅生活を送る子どもたちが増加してきている。
また,社会環境の変化の中で,核家族化や家族機能の弱体化,地域の人間関係の希薄化などのため,障害のある子どもと家族が家庭や地域で暮らしていくうえで,さまざまな困難を抱えている。
特に,医療的なケアを必要とする重症心身障害児と家族は,生命維持が家族にゆだねられ,生活の大部分に介助を必要とし,精神的にも体力的にも余裕がない状態で生活をしている。このため,重症心身障害児と家族の地域での暮らしを支えるためのサービスとして,小児医療に対応できる訪問看護ステーションへの期待は大きい。
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