PTSD離婚の誕生

　前回（7月号）は，「次回はPTSDについて詳しく述べる」というような言葉で終えたと思う。いまからすれば，何という先見の明だったかと，なんだか自惚れてしまう。この2か月の間に，まさに時代の流行語といった具合に，この言葉が氾濫しまくっているからだ。

　1つのきっかけは，あの悲惨な大阪の小学生が多数殺傷された事件である。あまりの凄惨さに，私はテレビを見るのもつらかったが，その後，新聞には「心の傷のケアを」といった言葉が躍り，PTSDという言葉も散見された。ちなみに，あの犯人は確か前回登場した2人の男性（新潟，和歌山の事件の主人公）と同年だったと思うが……。