私たちの法律・6
離婚に伴う財産分与
遠藤 順子
pp.46-50
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204209
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〈設例 11〉
薬剤師のA子さんは,医師のB氏と結婚して14年間,二人で協力して医院を経営してきた。そのかいあって,B氏は近隣で名医の評判を得,一粒種のCちゃんを混じえて,はた目には幸福このうえない家庭に見えた。しかし,その実B氏の女性関係は多数をきわめ,最近の相手はB氏と共謀してA子さんを追い出す挙に出た。そこで,さすがのA子さんも堪忍袋の緒がきれてB氏に対して離婚を求めると同時に,相応の財産を分与せよと要求した。B氏はA子さんに対して,どれだけの財産を分与するのが相当だろうか。B氏名義の不動産は医院の土地建物で,その評価額は約2千万円ぐらいである。
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