特別記事
日本における倫理委員会のあり方と課題
赤林 朗
1
1京都大学大学院医学研究科医療倫理学分野
pp.700-703
発行日 2001年9月10日
Published Date 2001/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902339
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はじめに
1982年,徳島大学に日本で初の倫理委員会が設置されてから約20年が経ようとしている。すでに「倫理委員会」という用語は,ほとんどの医療従事者の知るところであり,しばしばマスメディアなどで「○○大学の倫理委員会が承認」という記事が見られることから,一般人にとっても比較的馴染みのある言葉になってきていると考えられる。しかし,「倫理委員会の実際のあり方」,すなわち,どのような役割をもち,どのような責任を負っているのか,などその実情について十分な理解がなされていないのではないだろうか。本稿では,筆者が実際に倫理委員会の委員長として体験したことを通じて,読者諸氏が各々の施設で今後の倫理委員会のあり方を考える際の話題を提供したい。
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