特集 阪神・淡路大震災が看護に問うもの
避難所における感染防止の取り組み
田中 和枝
1
1関西労災病院
pp.224-229
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902191
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はじめに
1995年1月17日の早朝5時46分,阪神地区にかつて経験したことのない激震がおそった.多くの人々はまだ明けやらぬ朝の心地よい眠りのなかにあった.その後のことは多くの報道によりすでに周知の通りであるが,私は1人の看護婦として,関西労災病院の看護部内では感染管理看護の委員長として,その役割を果たさなければならない立場にあった.当病院は,2日後の1月19日には医療班を結成し,避難所になっている西宮市の大社小学校に24時間体制での医療援助活動を開始している.そんな中で1月23日,看護部長から現地に出向き,感染が蔓延しないための現状把握をし,その対策をたてるよう依頼があった.
その時の避難所の人々の様子,その後の対策と実践について,また今回の体験を通して看護職として行なったこと,考えたことなどを述べてみたい.特に感染管理看護の立場から,専門看護婦として活動ができたことにも触れたい.
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