調査研究
看護婦の勤務体制が患者に及ぼす影響
澤田 和美
1
,
山崎 慶子
2
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科博士課程
2東京女子医科大学病院看護部
pp.572-578
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900525
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はじめに
わが国は少子・高齢化を前にさまざまな政策の転換を迫られている.厚生省は,働く環境を整えて若い有能な人材を集めるために,勤務体制の工夫,改善を進めるべく,半世紀の間,看護婦の勤務体制の大前提とされてきた三交替制にとらわれず,勤務体制を選択する余地を与えるまでになった1).そして三交替制以外の勤務体制に変更する施設が増えている.
しかしながら看護婦の勤務体制の改善にあたって,看護婦の働きやすさの面からは多くの実証的な調査,報告がなされているが,患者に及ぼす影響については,看護婦側の評価が中心で患者自身が評価したものは少ない.また,患者を対象とした調査も一施設に限られたものであった.
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