焦点
看護婦の勤務体制に関する研究―勤務体制のあり方を模索して
若狭 紅子
1
,
山崎 慶子
1
,
佐野 むね
1
,
松平 信子
1
,
阿部 典子
2
,
澤田 和美
3
,
畑瀬 初美
4
1東京女子医科大学病院看護部
2東京女子医科大学看護短期大学
3東京医科歯科大学医学部保健衛生学科看護専攻大学院
4呉共済病院看護部
pp.414-424
発行日 1994年11月15日
Published Date 1994/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900283
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はじめに
増大する医療ニーズに応じるべき看護のマンパワー不足が叫ばれるようになってから久しい.集団よりも個,量よりも質を求める時代の流れの中で,このような価値観の変化に対応しながら,看護婦が働き続けることのできる勤務体制のあり方を検討することは,看護婦の離職を防止し,看護婦がいきいきと日々の仕事に従事しながら看護の質を維持・向上していく可能性にもつながる.
現在の基準看護においては,勤務体制の主流は三交替制である.しかし一方では,勤務体制への見直し策として二交替制や変則三交替制への取り組みに関する報告もいくつかなされている.1991年の日本看護協会調査研究報告によると,一般病棟に勤務する看護婦の勤務形態は,三交替が73.7%,変則三交替が8.6%,二交替が10.6%,当直が8.7%(複数の勤務体制を併用している病棟もあるため,回答は複数回答)であった1).1992年の医療法改正にともなって,基準看護の中で二交替制が認められるようになり,看護婦にとっての働きやすさと同時に,病院にとっての経済性という側面からも二交替制への関心が高まってきている.
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