特集 不足対策への動き
シンボジウム
看護婦の労働時間と勤務体制
金子 光
1
,
岩田 ウタ
2
,
渡辺 千代子
3
,
西山 久美子
4
,
石原 信吾
5
1東京大学
2関東逓信病院
3広島ABCC看護課
4長崎大学付属病院内科
5虎ノ門病院
pp.10-20
発行日 1969年9月1日
Published Date 1969/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914596
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司会 今日,看護婦の労働時間のきびしさは,看護婦不足との悪循環のうえで,ますます深刻になってきています。看護職員の急激な増加,あるいは莫大な予算の投資などがなければ,この問題を明確に解決することは困難だろうと考えられます。しかしそのいずれもが早急に,しかも満足する形で病院当局に与えられないとすれば,なんらかの手段,方法あるいはくふうを生かして,現在の状態を少しでもよい方向へ進め,働く者も管理する側も歩み寄り,よりよいケアを患者に提供する努力が必要だと考えます。
1日8時間の勤務時間が9時間まて許され,週44時間ないし48時間が週55時間まて認められているという,労働基準法の枠そのものに問題はあるわけですが,そのことよりむしろ,1週間の働く時間全体を,柔軟性に富んだ形での勤務体制が考えられないものであろうかということが,最近いわれています。
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