連載 個人の進化と組織の活性化をもたらす ナラティヴプラクティス・4
“私”と“部署”の看護実践が広がる
福田 敦子
1
,
紙野 雪香
2
,
髙橋 清子
3
,
森岡 正芳
4
1神戸大学大学院保健学研究科
2大阪府立大学大学院看護学研究科
3千里金蘭大学看護学部
4立命館大学総合心理学部
pp.788-791
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201371
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はじめに
今回は,ナラティヴプラクティス(詳細は第1回[5月号]参照)に参加した看護師Bさんの成果を紹介します。Bさんがナラティヴプラクティスに参加した2年後に,筆者はBさんに会う機会を得ました。
Bさんは,約300床の急性期の専門病院に勤務しています。病院ではクリニカルラダーに沿った継続教育がなされています。Bさんは,病棟,外来,手術室と十数年の看護経験があります。Bさんの現在の部署である手術室は,閉鎖的な空間で個々の看護師が対象とやりとりを行うため,看護実践が周囲の人から見えにくいという特徴があります。
Bさんは,ナラティヴプラクティスの体験から,周囲の看護職者にナラティヴ(語られたもの,語る行為)を知ってほしいとの思いを抱きました。Bさんに,どのような「個人の進化」があり,「組織の活性化」として具体的にどのようなことが起こったのかについて述べます。
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